昨年10月末に、静岡県焼津市にある、toiro cafeさんのプロモーションに携わらせて頂いた。
こちらのカフェは登録有権文化財の建物を利用し、個性(障害)をお持ちの方(以下、メンバーさん)達の働く場所としてして運営されているカフェ。
初めてこちらを訪れた際に、運営事業所であるスタジオプレアデスさんの星野社長のその魂に触れ、私の魂がブルブルとふるえてしまい、是非とも制作をしたいとお願いをして制作させて頂いた。
その星野社長の魂に触れた際の記事はこちら。
この制作は、当初の計画から少しずつ変化して動画がメインの制作になったので、私は全体的な表現のベースを作り、制作は株式会社イーシーテクノの堤さんにお願いした。
彼とはもう7~8年の付き合いで、もともとはウェディングフォトをしていた時にお互いの師匠同士の繋がりで知り合ったのだが、同い年ということもあり、親しくしてもらっているのをいいことに、今回も無理難題をたくさん聞いてもらった。ありがとう。
まずはこちらをご覧頂きたい。
今日はこの制作のエピソードを、写真もお見せしながら綴っていこうと思う。
星野社長のインタビューをメインにしたフルバージョンが、この記事の最下部に貼っておきます。
もともとこちらのカフェにご縁を頂いたきっかけは、いつも撮影させて頂いているワイヤージュエリーデザイナーの岩田アキさん。
こちらの星野社長がアキさんのお父様ということで、ご紹介いただいたのがきかっけだった。
当初は星野社長と、そこで働くメンバーさんの様子を撮りたいというところから始まったプロジェクトだったのだが、紆余曲折を経て、こういう制作をすることになった。

今回の制作は、リアルなジャーナリズムを求める私的には、いかにリアルを損なわずに、でも無秩序にならないように、ストーリーを考える必要があった。
そして、一つの筋書きとして描いたのが、「一人の女性が初めて来店する」というストーリー。
そのために、toiro cafeに興味のある人で実際に初めてtoiro cafeに来る人を選ぶ必要がった。
だって、そうじゃないとリアルなリアクションにならないから。
そこでご指名させて頂いたのが、古川容子さん。

我ながら、天才的な人選だったと思う。
この表情は、作っていたらこうはならない。
純粋にこの場所を感じ、想いを感じ、楽しんでくれるからこそ。




本当に来店のストーリーだから、来店から撮る!
おそらく普通のビデオ制作の人から言えば、効率が悪いだろう。
それでも、リアルなジャーナリズムの要素を少しでも残したい。
その私の魂のせいで、本当に大変なスケジュールになってしまった。
みなさま、ごめんなさい。



何度もいうけれど、リアルしか表現したくない。
それが一番伝わるのを知っているから。
だから実際の接客をしてもらい、実際に気になることは質問してもらい、実際に答えてもらい、実際に注文してもらう。
この会話のやり取りから、リアルなこのカフェの「優しい気持ちになれる」を感じてもらえるはずだ。


もちろん、料理もリアルにしてもらう。
その料理に込められる想いを届けるには、本当にそれを込めているところを撮るしかないからだ。

調理や盛り付けもメンバーさんが行うわけなんだが、メンバーさんが調理や盛り付けをしやすいように、オペレーションにもさまざまな工夫があり、メンバーさんと共にここで働くスタッフさんの愛がひしひしと感じられる。


料理を待ちながら星野社長と話をしていると、まもなく料理が到着した。
そう!この表情が欲しかった。
この空間を感じ、想いを感じ、そして料理を目の当たりにした時、ほっと温かな愛を感じ、その喜びが溢れる瞬間を撮りたかった。
この表情を見られた時、この制作の成功を確信してしまった。


書きたいことがいっぱいありすぎて、取り止めもなくなってしまいそうだが・・・
こちらはカフェなので、やはりコーヒーがある。
コーヒーもメンバーさんが作業しやすいように、フレンチプレスを採用している。
・・・
やっぱり色々言うよりも、この表情を見て頂いて、感じて頂ければ。

撮影初日はこの後インタビュー撮影をし終了。
終始穏やかというか賑やかいうか。
和気藹々とした優しい気持ちになれる撮影だった。
ひょっとしたら、この優しさを一番享受させてもらっていたのは、制作ディレクションの私だったんだろうなと感じている。





撮影2日目は、toiro cafeの運営事業者であるスタジオプレアデスさんの事業所で撮影を開始した。
星野社長のインタビュー動画の中にもあるが、toiro cafeは焼津と清水にある事業所と三ヶ所で連携をとっていることで成り立っている。
そしてこの事業所で作られた青竹踏みやストラップなどなど、そういったものがまたtoiro cafeで販売されている。

さらに、放置竹林の整備も同時に行なっているので、青竹踏みの生産は放置竹林問題への貢献にも繋がっている。



現在、それに加えれミカン畑や野菜の畑なども行っていて、実際にみかん畑でとれたみかんをジャムやピールにして、toiro cafeのコーヒーに添えて提供してくれている。
畑に関しても、現状ではtoiro cafeの需要を満たす生産ではなく、toiro cafeで使われる野菜などの材料は購入されているものもあるようだが、いくいくはこの畑でメンバーさんによって作られて野菜を、もっともっとtoiro cafeで食すことができるようになるだろう。

こして二日間にわたって撮影をさせて頂き、イーシーテクノの堤さんによって製作して頂いたビデオが、ようやくご紹介できるタイミングになりました。
このビデオを見て頂き、実際に来店して頂いたり応援して頂いたりして頂きたいですし、このビデオを見て頂き共感頂けた方には、ぜひ共感した感想とともにこちらの動画や記事をシェアしていただけたら嬉しいです。