『Love Symphony 〜愛の交響曲〜』

ワイヤージュエリーデザイナーのアキさんは、ワイヤージュエリーの制作のノウハウを伝えるだけでなく、そこで学ぶ人たちがワイヤージュエリーの制作を通してそれぞれの「ありのまま」にもどる、そんな講座も開いている。

アキさんのワイヤージュエリーは、石に穴をあけずにその石たちが持つ『ありのまま』の個性を活かして制作するもので、自然界の産物である鉱物がまさに「ありのまま』輝く、『地球』『宇宙』のような存在だなと感じた。

それこそ、『ありのまま』の自分で、石たちの『ありのまま』と向き合い生かすことこそが、まさに屋号であるLove Symphony 、つまり愛の交響曲という名の通りだった。

その講座の日の最初にやられていたことは、『清める』ことだった。
場を清め、整える。
そういう一つずつの準備が心地よい空間を作り、安心感を生み、「『ありのまま』の自分で良いんだぁ」という気持ちになり、またそれぞれの個性を持つ石たちの『ありのまま』を生かせるように整うことに繋がっていくようだ。

場を清め整えてから、資料をセッティングしていくのだが、印象的だったのはアキさんのその時の表情だ。
とにかく楽しそうで、まるで遠足前日の小学生のように、目を輝かせながらセッティングをしているのだ。


それぞれの受講生さんたちがワイヤージュエリー制作をとおして、そこにある石たちのように輝いていってほしい。
そんな愛を込めてセッティングをしていく様子に、ドキュメンタリーを制作している私ですら、この後どんな講座になっていくのか、胸を躍らせてしまった。

さぁ、いよいよ石たちの出番。
そして石たちにとっては旅立ちの時。
受講生さんたちがこの日を待ち侘びてきた石たちとともに輝き、そして石たちもまた個性をいかして輝く。
そんな祈りを捧げている時、愛の交響曲が鳴り響くのを感じた。

アキさんの準備が終わるやいなや、続々と受講生さんが集まって来た。

そして講座が始まるわけだが、とにかく明るい!!
まるで向日葵が一面に咲く向日葵畑のようなイメージ。
その向日葵たちが、自分たちが本当に好きでたまらないことに取り組んでいる。

その様子は、明るくて楽しそうなのはもちろん、生き生きと躍動する魂を感じる空間だった。

その傍で、その暖かさ感じつつスヤスヤ眠るスノーウィーくん。

実に可愛い・・・
モフモフしたい・・・

この日はカリキュラムの終盤で、受講生さん同士でペアを作り、お互いにアンカリングジュエリーを作るためのカウンセリングをするという日。

アンカリングジュエリーというのはアキさんのメソッドなわけなので、詳しくはアキさんのホームページなどを見て欲しいのだが、その人の本来の姿、本質的な姿、ありのままで、愛し愛される。
そんな本質的な幸せの象徴としてのジュエリーで、それを身につける度にその本来の自分に戻れるというものである。

ただ美しいだけじゃない。
本当の自分、自分の魂の象徴としてのジュエリー。
その制作のためのカウンセリングが始まると、楽しい雰囲気の向日葵畑の中にいっきに真剣な表情たちが現れた。
これは別に緊張感とかではなく、そのペアになった相手に真剣に向き合い、その人の本質を感じようとする愛の空気だと感じた。

アンカリングジュエリーの在り方と同様、この場自体がまさにLove Symphonyなのである。

本当にある意味忙しい講座だなと感じた。笑
笑顔で燦々という雰囲気かと思えば、真剣に相手に向き合う空気になり、かと思えば自分の本来の姿に気づき涙する受講生さんもいた。

そうやって自分の好きなことに楽しみながら真剣に取り組める場が、そうやってありのままの自分でも受け容れてもらえるのだという安心感を持てる空気が、Love Symphony~愛の交響曲~なのであり、石に命を吹き込み『ただ美しいだけじゃない・・・』そんなアンカリングジュエリーを生み出すのだろう。

カウンセリングを進める中で、制作の要になる石を選ぶ過程になると、さらに向日葵たちの喜びが伝わってきた。カウンセリングをする中で、その相手の素の姿、魂そのまんまのありのままがどんな姿なのかを導き、そのコンセプトやテーマに合った石、インスピレーションを感じる石を選ぶ。

ジュエリーに使う石と聞くとただ綺麗な色で光り輝くものだと捉えていたが、その世界は深い。
地球の誕生にまで遡り、どういう深さの地層でどんな成分でどんなものが混ざっていて…などなど。
その世界はとにかく深く、まさに地球そのもの、宇宙そのものの産物である。
そこには理論を超えた、なかなか説明ができないようなパワーが宿っていて、そこから感じる『何か』をキャッチして石を選び制作するのだから、その作り手の状態、いわゆる在り方がとても重要になる。

やはり、アンカリングジュエリーは、ただ美しいだけの世界ではないなと感じつつ、理屈抜きにそういう石たちに惹かれ、石の世界が大好きな人たちのキラキラした姿が、なんともエネルギッシュで皆さんの魂が歓喜をあげているような、そんなことすら感じた。

とりわけ印象的だったのは、その中におけるアキさんの存在。
あくまでもペアで行うカウンセリングだということで、それぞれの進め方を尊重しているのが伝わってきた。
その存在は、時に透明になるかのようで、時に一筋の光で導くような。
なんとも絶妙な立場で、その安心安全の場を保っていた。

そして制作へ。

もちろんこの講座の時間内に制作が完了するわけではない
。まずは制作の方法を考え、その石と制作方法に合ったワイヤーを選び、適切な長さのワイヤーを準備する必要がある。

アキさんのワイヤージュエリーは、天然石のありのままの個性を活かすもの。
だから石に穴をあけない。穴をあけずしてジュエリーとして仕上げるには、それぞれの石の形に合わせて、外れないように絶妙にワイヤーを巻く必要があるのだ。
手先が不器用なわたしには、気が遠くなる…

このワイヤージュエリーというものは、宇宙であり地球の産物、宝である天然石と、金のワイヤーがおりなす芸術、ある意味そのジュエリー自体が宇宙や地球から息吹を吹き込まれ、宿らせた命そのもの。
そんなふうに感じた。

そもそも何でこの『愛魂』というタイトルで書かせてもらったかというと、アキさんのこの講座の環境、受講生の皆さんだけじゃなくアキさん自身も、自らのありのまま、唯一無二の自分を生きられるこの安心できる空間そのものが『愛』なんだなと感じたから。

そしてその環境の中で、それぞれの個性が輝き、音となり響き合うシンフォニー(交響曲)になる。

言葉では語りきれないし説明するのが野暮なくらい、撮影としてこの空間にいても、ここが『Love Symphony 』だと感じることができた。

この日の最後には、受講生の皆さんが作られた作品を発表する時間があった!

素人目にも、それぞれ全くちがう趣の作品を作られている。
それぞれの作品とそれを作っている人たちが一緒に個性を光らせているようで、こちらまで幸せな気持ちになった。
そして、それぞれの個性の表現である作品をお互いにリスペクトし合い、喜びを分かち合う。
ここにもまたLOVE SYMPHONYを感じた。

これはアキさんの魂でもあるし、この講座の魂でもあるし、空間の魂でもある。
さらに、受講生産の皆さんや石たちも含めたその全てに『愛魂』を感じた。

石たちのありのままの個性を輝かせるジュエリー制作を通して、その人たちもありのままで輝けるようになる。
そこにはその人たちが本来一番幸せを感じられる本質的な幸せがある。
そしてさらには、身に付ける人にもありのままの個性を輝かせながら本質的な幸せを届けることができる。

ただ美しいだけじゃないワイヤージュエリーであるアンカリングジュエリーの世界と、そこから広がるありのままで輝く人々のストーリーを、引き続き『魂の表現』として撮らせて頂きたい。