本質的な魅力を見つめ、写真で表現する。
写真は、ただ情報を伝えるためだけのものではありません。
そこにいる人の想い。
積み重ねてきた時間。
その場所に流れる空気。
目に見えるものだけではなく、その奥にあるものを見つめる。
その人らしさ。
その人が持っている、ありのままの魅力。
その瞬間にしかない美しさ。
私は、それを写真として表現したいと思っています。
だから、撮るものが何であっても、まずその人やその場所を知ることから始めます。
プロフィール写真でも、経営者の仕事でも、お客様の事例でも、家族との時間でも、旅の一日でも。
一見すると、まったく違う撮影に見えるかもしれません。
でも、私が見つめているものは、いつも同じです。
その人、その場所、その時間にしかないもの。
ドキュメンタリーは、特別な出来事だけを撮るものではない。
「ドキュメンタリー」と聞くと、大きな出来事や、長い時間をかけて誰かの人生を追いかけるようなイメージがあるかもしれません。
でも、私はもっと身近なところにドキュメンタリーがあると思っています。
誰かと話している時間。
仕事に向き合っている時間。
家族と過ごしている時間。
大切な人と笑っている時間。
旅先でふと立ち止まった瞬間。
何気なく過ぎていく一日。
その中には、その人にしかない表情や仕草、関係性があります。
そして、後から振り返ってみると、
「このとき、こんなふうに過ごしていたんだ」
と思える瞬間がたくさんある。
私が残したいのは、出来事の記録だけではありません。
そのときに流れていた空気や、その人がそこにいたという感覚です。
それが、私にとってのドキュメンタリーです。
「撮られる」のではなく、ただ在る。
写真を撮られることが苦手な人は少なくありません。
カメラを向けられると緊張する。
どういう表情をすればいいのかわからない。
「自然にしてください」と言われるほど、自然にできなくなる。
それは当然だと思っています。
カメラを意識した瞬間、人は「写真に写る自分」をつくろうとするからです。
だから私は、できるだけ「撮影されている」という感覚が薄くなる時間をつくります。
話していてもいい。
歩いていてもいい。
仕事をしていてもいい。
誰かと過ごしていてもいい。
何もしなくてもいい。
その人が、その人の時間を過ごしている。
その中に、カメラがそっと入っていく。
すると、ふとした瞬間に力が抜ける。
いつもの笑い方になる。
何気ない表情が出てくる。
その人らしい仕草が現れる。
何かになろうとしなくても、ただそこに在る。
私は、そんな瞬間に見えるものを大切にしています。
感じる。測る。捉える。整える。
撮影しているとき、ずっとファインダーを覗いているわけではありません。
まず、その場を感じる。
そこにいる人を感じる。
その場所に流れている空気を感じる。
そして、次にタイミングを測る。
今なのか。
もう少し待つのか。
近づくのか。
少し離れるのか。
そうして、ようやくシャッターを切る。
感じる。
測る。
捉える。
整える。
私にとって写真は、シャッターを押して終わりではありません。
撮影した写真の中から、その時間を最もよく表しているものを選び、色や明るさ、余白などを整えていく。
撮影した瞬間だけではなく、最後の一枚になるまで、その人の魅力と向き合います。
だからこそ、一枚の写真の中に、そのとき感じたものを残したいと思っています。
写真によって、その人の世界につながっていく。
写真には、不思議な力があります。
一枚の写真を見ることで、そこに写っている人のことを知らない人でも、その人の世界に少しだけ入っていくことができる。
経営者の仕事を撮れば、その人が何を大切にして仕事をしているのかを感じてもらえるかもしれない。
お客様の変化を撮れば、そのサービスが生み出したものを、言葉だけではなく感じてもらえるかもしれない。
家族の写真なら、何年後かにその写真を見ることで、その頃の家族の時間につながることができる。
旅の写真なら、そこにいたときの空気や感情まで思い出すかもしれない。
だから私は、写真を「記録」としてだけではなく、人と人、人と時間、人とその世界をつなぐものとして考えています。
残した写真が、誰かにとって新しい出会いになることもある。
自分自身が忘れていたものを思い出すきっかけになることもある。
何年後かに、その写真を見た人の中に何かが残ることもある。
それが写真の持っている力だと思っています。
撮るものは違っても、見つめているものは同じ。
プロフィール・ポートレート。
経営者・事業の撮影。
お客様の声・事例撮影。
ウェディングやカップル。
家族や親子。
沖縄での旅。
撮る対象は、それぞれ違います。
でも、私がやっていることは、そんなに違いません。
その人を知る。
その場所を感じる。
その時間に身を置く。
そして、そこにしかないものを見つける。
その人の持つ、ありのままの魅力を見つめ、写真として表現する。
そのための方法が、私にとってのドキュメンタリーです。
大きな出来事だけではなく、日々の中にある小さな瞬間も。
誰かにとっては何気ない時間でも、その人にとっては二度と戻ってこない時間かもしれない。
だから、その時間を大切に撮る。
きれいに見せるために、何かをつくるのではなく。
その人が「ただ在る」ことで生まれるものを見つめる。
そして、写真になったその瞬間に、
「これが私だ」
「この時間だった」
「この人と過ごした時間だった」
と思える一枚を残したい。
それが、私の撮影です。
